家族で過ごす時間が増えていますね。ママパパ編集部へも、いろいろな子どもとのコミュニケーション・トラブルが寄せられました。そこで、前回に引き続き、看護学校や企業などでコミュニケーションについて指導している公認心理師・臨床心理士の吉田直樹先生に、親子のコミュニケーションについて聞いてみました。皆さん実践してみてください。
前回は、コミュニケーション・トラブルが話題でした。今回は、具体的な親子のコミュニケーション方法についてお伝えします。
具体的なコミュニケーション方法
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1子どものことばから気持ちや考えを推測
「去年に比べて宿題が多いのか?」「宿題が原因でイライラしている?」など子どもの気持ちや考えを想像してみましょう。
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2推測した気持ちや考えを子どもに伝える
「宿題が多くて大変ね」「宿題でイヤになってるみたいね」など、自分のことばで子どもに伝えてみましょう。
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3子どものこころが開かれたか? YES or NO チェック
親の推測が合っていれば、「そうなんだよ」「ほんと大変なの」など肯定的な反応になります。→ YES
親の推測が間違っていれば、「そうじゃなくてさ」「わかってる?」など否定的な反応になります。→ NO
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4
YESの場合・・次のステップ5へ
NOの場合・・・ステップ1に戻り、推測したことを受け止める表現や確かめる表現でもう一度アプローチします。子どものこころが開かれるまで辛抱強く繰り返しましょう。
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5子どもの思考を発展させて問題解決能力を引き出す
アクティブ・リスニング(積極的傾聴)では、子どもの気持ちを理解することが大切です。一方的に親の考えや気持ちを押し付けたり、悩みの解決方法を教えるのではなく、親が子どもの良き理解者になることで、自分自身で目の前の問題を乗り越えたり決断していくことができるようになるのです。
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