
ママパパでは、発達特性などの基本的なことから、思春期や成人になって問題になる2次障害まで、発達障害について様々な観点から特集してきました。そして、読者の皆さんと、発達障害への理解を深めたり、その対応などについてやり取りを続けていきました。その中で、「発達障害という診断は受けていないけど、何か気になるんだよね。」「医療機関で発達障害の傾向がある?と言われて・・・」「グレーゾーンかもしれませんって学校の先生から指摘されました」などなど「ちょっと気になる子ども」が予想以上にかなり多いようです。そこで、今回は、発達障害も含め「ちょっと気になる子ども」について子どもから成人までの発達障害の専門家である公認心理師・臨床心理士の吉田直樹先生に聞いてみました。
発達障害は、例えば「収縮期血圧が140mmHg以上であれば高血圧」というように数値ではっきりと決まるものではありません。一般的に専門の医療機関では「生育歴や発達歴」「様々な心理検査」「脳波や血液検査」などの結果を統合して発達障害かどうか診断されます。したがって、「グレーゾーン」「発達障害の傾向」と言われた場合は、診断基準をすべて満たすわけではないけど「発達障害の特性は見られる」と捉えた方がいいでしょう。
元々の特性は変化しませんが、学校などの環境や、家庭などでの対応、子ども自身の成長や発達段階などにより目立たなくなることはあります。例えば、幼児期には多動や衝動性が際立っていた子どもが、小学校の3,4年生になると落ち着いてくることはよくあります。これは、学年が上がりクラスが静かになったり、学校や家庭での対応が効果的であったり、子どもが周囲を意識するようになったりすることが功を奏している結果なのです。
園や学校での環境が子どもにピッタリ合っていたり、おとなしい性格や受け身的な行動特性、平均以上の能力を持っていると幼児期や児童期では発達障害の特性に気づかれないことが多いようです。しかし、思春期に近づくにつれて心理的に不安定になったり、学習が難しくなったり、友人関係が複雑になったりするので、発達障害の特性が表面に現れてきます。不登校や心身症、うつ病、強迫性障害なども併発することが多いですね。