教えて直樹せんせい 育児情報誌ママパパ

不登校について(2017年9月・10月号掲載)

不登校の子どもたちは、増えているのですか?

平成25年度の文部科学省の調査によると、不登校を理由に30日以上欠席した児童生徒は、全体との割合でみると、小学生は0.36%、中学生は2.69%、合計では約1.2%を占めています。平成13年度の調査と比べると、不登校の児童生徒の人数や割合は減っていますが、決して珍しい問題ではありません。また、在籍する学校数の割合は増加しており範囲は広がっています。

不登校が増える学年はあるのですか?

学年別では、学年が上がるにつれて不登校の児童生徒数は増加していきます。特に、小学校6年生から中学校2年生にかけて明らかな増加がみられます。

不登校の原因は何ですか?

平成18年度の実態調査では、「友人との関係」が53.7%、「生活リズムの乱れ」が34.7%、「勉強が分からない」が31.6%となっています。しかし、不登校の要因は多様化する傾向があり、いくつかの要因が重なっているケースも少なくありません。

最近の不登校の傾向はあるのですか?

平成5年度の調査と比べると「友人との関係」「家族の生活環境の急激な変化」が大幅に増加しています。背景として、自信を持てない、無気力、ストレスに耐える力が弱い、コミュニケーション能力が低いといった子どもの傾向が指摘されています。また、家庭では、過保護や育児不安、心理的や経済的に余裕がないことなどがあげられます。

子どもが登校をしぶり始めたら、どうしたらいいですか?

まず、子どもの状況を把握することが必要です。担任の先生など学校と相談したり、周囲の人から情報を集めましょう。ただ、子ども自身は混乱していたり、親には話せない場合もあるので、無理に聞き出すことは避けましょう。また、専門家である臨床心理士などのスクールカウンセラーに相談することも有効です。

不登校の対応で大切なことは何ですか?

不登校は、「前兆期」「初期」「中期」と悪化していくことが知られています。特に「前兆期」の段階で、予兆的なサインをいち早くキャッチして行動することが重要です。早期に対応することが、短期の解決や悪化の予防につながります。

前兆期

・朝起きられなくなる。
・休み時間に一人でいることが多くなる。
・宿題など学習をしなくなる。
・保健室を頻繁に利用するようになる。

初期

・腹痛や頭痛、発熱などの身体症状を訴えるようになる。
・食事や睡眠時間など生活が乱れ始める。
・感情や行動のコントロールができなくなる。
・学校の課題や先生、友達に拒否感を示す。

中期

・部屋に閉じこもって外に出なくなったり、一切話さなくなる。
・反抗的になり、今までしていた手伝いもしなくなる。
・昼夜逆転の生活をするようになり生活が乱れる。
・イライラして物や人に当たったり、暴言や暴力がみられる。

その他の記事

「人前での緊張や不安」について(2024年3月・4月号WEB版掲載)

入学や入園のシーズンです。子どもたちにとっては、ウキウキワクワクですが、ママにとってはママ友作りや新しい担任の先生との関係などなど、右往左往してしまうようなストレスフルなことが多くなる時期ですね?そこ ...

災害・事故のトラウマ、ケア(2024年1月・2月号WEB版掲載)

1月1日の能登半島地震・津波、翌日の羽田空港での衝突事故が起こり、佐世保でも災害や事故にこころを痛めたり不安が広がっているようです。「夫が仕事で忙しくワンオペ状態なので災害のことを考えると心配です」「 ...

思春期に入る前に気を付けるポイント(2023年11月・12月号掲載)

「小学校4年生になり、あまり学校のことを話さなくなり無口になった」「以前は友達のことを自分から話していたのに、聞いてもめんどくさそうな態度をとる」「最近、周りの目を気にしてママやパパとは出かけたくない ...

ご協力ありがとうございます♪

1

子どもたちがのびのび育ち、家族がわくわくする自然素材の優しい木の家を、子育て中の目線で、山本さんが一緒になって親身になって考えてくれます。一度相談されてみませんか? DATA ■ヤマモトケンチクコウボ ...

2

子どももママもパパもおしゃれになれる美容室です。アットホームな雰囲気なので初めての方も安心して通えますよ♪キッズルーム・ファミリールームも完備。素敵な空間のzakka&caféMIMI(ミミ) ...

3

親子でスウィングして動物たちとJAZZを楽しもう♪ 小さな頃から本物の生の音楽に触れて欲しい!との想いで開催している「ドレミであそぼう!」シリーズ。今回はシリーズ企画初となるJAZZの演奏をお届けしま ...

-教えて直樹せんせい, 育児情報誌ママパパ
-, ,